ミルグラム実験

By: Carl Campbell

アーキ・ヴォイスの
コーディネーターです。
今週は本当に寒くなりました。
10年に1度レベルの寒波、さらに、
コロナやインフルエンザも
流行しているようなので
体調にはくれぐれもご自愛ください。

さて今週の西日本は積雪などで
大変なことになっていました。

そのため1月24日、JR西日本の
京都線、湖西線で長時間の
閉じ込めが起こりました。

最大10時間も電車にいなくては
ならなくなった方もいたようです。
翌日、ニュースを見ながらぼんやり、
本部と現場の関係について
考えてしまいました。

今回、現場で判断できなかったために
長時間の閉じ込めになったのだとしたら…
と思ったからです。

東日本大震災の原発事故でも
そうでしたが、緊急時、
本部と現場では見ている景色が
違うため、意見が食い違います。

マニュアル遵守と言えば
聞こえはいいのですが、
現場は本部の指示だけだと
目の前の人命をないがしろに
してしまうケースもありえます。

一昨年にご紹介した『失敗の本質』も
戦時中の日本軍の本部(大本営)と
現場(陸軍・海軍など)の不具合の
話とも言えます。しかし今回、
ちらと頭に浮かんだのが、
かなり前に読んだ下記の本。

スタンレー・ミルグラム
『服従の心理』(河出文庫)

この本では心理学で有名になった
ミルグラム実験(アイヒマン実験)が
取り上げられています。

イェール大学の心理学者、
スタンレー・ミルグラムは、
なぜドイツの人々が戦時中
ナチスの命令に背かず、
ひどいことができたのか、
確認するための疑似実験を
考案し、実験結果を記録します。

実験の詳細は(うろ覚えなので)
割愛しますが、ミルグラムが実験で
明らかにしたのは、特定の条件下では、
道徳的に問題があることであっても、
人は誰しも権威者の命令に服従する
可能性がある、ということでした。

「わたしの罪は、従順だったことだ」
(アドルフ・アイヒマン:Wikipedia)

今回の事故でも、きっと現場は
目の前の状況と本部の指示との
板挟みになるのでしょう。
ミルグラム実験を思い出すのは
不謹慎かもしれませんが、
本部と現場の関係は難しいな、
と思いました。