論語と算盤

アーキ・ヴォイスの
コーディネーターです。
昨日の東京はとても寒く、
雪が降ったところもあったとか。
今日は少し暖かくなり、
来週から本格的に春が訪れるようです。
寒暖の差が激しいので
くれぐれもお身体ご自愛ください。

さて今週、日本の紙幣が2024年に
新しくなることが発表されました。

図柄のリニューアルは20年ぶりで、
1000円、5000円、1万円の肖像は
それぞれ、北里柴三郎、津田梅子、
渋沢栄一となるそうです。

特に、1万円札として
福沢諭吉から交代する
渋沢栄一には、多方面で
注目が集まっています。

そこで渋沢栄一の生涯を
Wikipediaで見てみると・・・

179年前の1840年に生まれ、
最後の将軍・一ツ橋慶喜に仕え、
欧州視察を経て、明治維新後、
大蔵省に4年ほど勤務。

その後、東京証券取引所、
みずほ銀行、王子製紙、東急電鉄、
帝国ホテル、明治神宮、
サッポロビール、キリンビール、
東洋紡、聖路加国際病院など
多くの企業の設立に携わります。
その数、実に約500社。

そのため、
「日本資本主義の父」
「実業界の父」と呼ばれ、
ノーベル平和賞候補にもなっています。

このように、
渋沢栄一の経歴を調べると、
まるでスーパーマンのようです。

数年前になりますが、氏の著書
『論語と算盤』(現代語訳)を
ちらちらと斜め読みしました。

これは昨年、ドラフト1位指名の
根尾昴選手(現在は中日)が
愛読書に挙げていたことでも
少し話題になりましたね。

一般的には、
渋沢は道徳経済合一説を説いた、
と言われますが、『論語と算盤』を
斜め読みする限りでは、難しい考え方を
提起するような感じではなく、
バランスの欠けた考え方はだめですよ、
と言っているように感じます。
内容をざっくり言えば、

 経営の教科書に『論語』を使って、
 正しい道理にそった経済活動を行いましょう

こんな感じだと思います。

とにかくバランスを重視し、
ひとつの方向に偏らず、
すべてを並行して考えなさい、
と説きます。例えば・・・

 ・金儲けと倫理(=論語と算盤)

 ・頭の回転と浪花節と意志(=知・情・意)

 ・大きな志と目の前の変化

 ・国のソフトパワーとハードパワー

こうした反対に見えることを
凝り固まらず、同時に行うことが大事と、
自身の経験や歴史上の人物の行動を例に
話をすすめていきます。

ちなみに、『論語と算盤』で
個人的にツボなのは、
ところどころ本音っぽいことが
ポロっと書かれているところです。

 ・世間ではケンカしないと
  思われているが実は・・・とか

 ・もっと若い頃からこうしておけば
  回り道しなかったのに・・・とか

 ・よくない人とも付き合っていると
  指摘されることがあるが実は・・・とか

 ・青年時代に家出をして、気ままな生活を
  送ったから悪い癖がついた・・・とか

ずいぶんと正直なんだな、
と読んだ当初は驚きました。

以上が『論語と算盤』から
受ける渋沢栄一の印象です。

この度、新しい令和の紙幣として、
正しい道理にのっとった
経済活動をせよと説く
渋沢栄一が採用されるのは、
個人的にとても意義深いことだと
考えています。

参考:
 渋沢栄一(守屋淳・訳)
『現代語訳 論語と算盤』
 ちくま新書、2010年。

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